Predictably irrational- 予想どおりに不合理 第4章
第4章 市場規範と社会規範
私たちは、市場規範と社会規範の二つの世界に生きています。
え?
何のことだかわからないですね。
市場規範ーお金の世界
社会規範ー社会の期待に応える世界(一度崩れたら戻りにくい)
市場規範は仕事で、社会規範はボランティアとざっくり定義します。
私たちは当たり前のように生活していますが、
友達の家にディナーに呼ばれて「で、いくら?」というのはありえませんし
たくさん働いておいて「タダでいいよね」というのもありません。
お客様は家族です、支払いはいりません。これもあり得ません。
どちらも関係が崩れてしまいます。
この微妙なバランスで生活しています。
人は、実はお金の報酬よりも、人の期待に応える方が頑張るそうです。
ここでの人の期待はギフトなどの報酬も入ります
お金の報酬を設定してしまうと、それが安い場合、頑張らなくなりますし
実験の結果、お金をむやみにあげたとしても効率が上がらないことも証明されていますが
必要最低限の報酬があってこそ成り立つ計算式です。
(自衛隊、警察、消防隊など、彼らを動かすのはプライドや使命感でもあります)
目的をしっかりと持ち、必要な報酬を与えながらも
それぞれの従業員の頑張りに応える(福利厚生等)という方法が期待されます。
確かに「よくやった、いつもありがとう」くらいのねぎらいだけで頑張ろうと思いますもんね。
例えば始まったばかりのビジネスでは、「一緒にやり遂げよう!」という気持ちが報酬を上回ります。
もうすでに軌道に乗っているビジネスでは、グーグルが良い例ですね。
まだまだ思うようにはいかないですが、
この社会規範の概念、上手く使えば市場規範よりも大きな結果や影響力が得られそうです。